狼川 358㎞212m
新名神草津田上を下り突き当りを左に曲がり、最初の信号の滋賀医科大前を右折し新幹線に交差した場所。インター下りた突き当りを逆に右折すると立命館大学の巨大キャンパスがある。
双方に共通する点。
新名神開通を見込み都市開発された新しい街の景観。
元来は荒れた湿地の原野であったと想像でき、所々に旧来からの村落が点在する。多くは川沿いで墓地を隣接しており排他的な独立村落の匂いがする。刻み込まれた深く曲がりくねった川は凶暴さを潜めているのは「狼川」という名称から容易に想像できる。
そんな土地に新名神開通に合わせ、大学誘致とベッドタウンとしての都市計画で大掛かりなインフラ整備が施工されたのがうかがい知れる。
また旧来の地名はその土地の素性を強く表現している。災害を暗示するネガティブな地名などは古の住民の余所者への警告と未来への教訓と暗喩している。
ところが新しい都市計画によるポジティブな地名しか用いない地名ロンダリングは、災害時に現代型の悲劇を引き起こしている。
新しい土地に移り住む場合は、極端な場合は明治時代の1軍事地図や戦後の国土地理院管理の1/25,000地形図の地名から、土地の素性を読み取るべきである。土石流や氾濫が危惧される土地は、水、岩、山、滝、下、上、などに加え蛇や獣の文字も併記される。
ああ、狼川とはなんとも強い警告であろうか。
ちなみにニュータウンに加え学生や工場労働者の人口も多いせいかコンビニの数も多い。
真に無礼ながら、立命館方向のコンビニは人種を問わず店員、客ともに上品とは言い難いのに比べて、医科大側は人種を問わず安寧なコミュニケーションがとれるのが興味深い。
ストリートビューの切り取られた一瞬に写る若者の二人乗り自転車は、ルール違反ではあるが細やかな幸せを感じる。これを安寧さと表現させてももらっても許される世の中が僕は好きだ。
358㎞212m 狼川B BはBridgeのBだ。