大山崎町
23:50
幹線に入って西に向かうと左手に国道を挟んで海のような暗闇が広がっていた。
03:20
戻ってくると潮の香を微かに感じた。
ここは桂川、宇治川、木津川が流れ着き交わり、淀川となり大阪湾を目指す場所。
背後には天王山を控える。ひょっとしたら血の匂いだったのかもしれない。
丘陵地が平野に近く迫り、そのふもとに桂川と宇治川、木津川の合流点が位置するため、山崎は古来から交通の要地であった。明智光秀を豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉)が破った山崎の戦いは天王山山麓で行われた。この故事から雌雄を決することや勝負の分かれ目のことを「天王山を迎える」(または単に「天王山」)と呼ぶ成句が生まれた。
大阪府の島本町山崎から京都府の大山崎町にかけての山崎の地はまた名水で知られ、日本における製油発祥の地である離宮八幡宮には石清水(いわしみず)の名の元となった湧き水があった。また山崎駅前の妙喜庵には千利休の現存する二例の茶室作例の一つである茶室待庵(国宝)が現存する。
岐阜県不破郡垂井町 384K860U日守斜路
ここ垂井から東の大垣へはずっとかなりの下り勾配で、以前にも取り上げましたが上り勾配になる在来線下りは貨物が登れないので大きく迂回しているのが分かります。
往路は羽島経由で来ましたが、交通量も多くかなり消耗しました。
ただ大垣の今昔が混在する中心部の雰囲気を感じられたのはいい経験でした。
名古屋シリーズ 南方貨物線跡
笠寺から西へしばらくは新幹線高架に、建設中止になった南方貨物線高架の遺構が、手を伸ばせば届くくらいの距離を並行している。
高架遺構は駐車場や建物に再利用されたりしていて実に興味深い。
民間利用には堅牢すぎる安心安全の構造物でなかなか魅力的な物件である。
名古屋シリーズ
5 JR東海との協議
JR東海本社との17回目の定期協議は2002年12月9日、名古屋市内で行わ れた。
JR側は協議の冒頭、先のサッカー・ワールドカップによる深夜便問題で和解協定 に関して社内に認識の不統一があったこと、今後は和解条項の実現に向けて一層の努力を すると発言した。続いて、JR側から以下の説明があった(当方とのやりとりの結果を含 む)。
(1)騒音対策について
① 7キロ区間で設置してきた小トナカイ型吸音装置は引き続き2003年度につ いても施工を予定している。また防音効果の維持についても努めている。
② 年2回の架線の取り替え、レール削正を確実に行っている。
③ 軽量車両への計画的な切り替えを進めている。
恒例の名古屋シリーズ。
公害訴訟の公約通り、年2回のレール削正とレール交換作業を行っている。またスポットのレール削正作業も都度行っている。
また防音壁も随時バージョンアップしている。
新幹線のレールは驚くほど高精度で、保守用車が低速走行時の騒音や振動も驚くほど小さい。
ところが近年、新たな問題が露呈してきた。
名古屋市熱田区6番町陸橋の直上を名古屋都市高速4号線が通過するようになり、地域の騒音が増え問題になってきたのである。
新幹線の走行音が高速高架に反響する騒音と自動車騒音である。
これはJR側と高速側で調査協議が行われ、高速道路高架裏面には吸音工事が追加された。
新幹線高架陸橋のまさに直上を名古屋都市高速4号線が通過している。底面には防音工事が施された。
またこの区間では驚くほど、市井の構造物と新幹線高架が接近している。
湖西市山口(第二山口) 新居市保美
【第二山口】
第二山口はもう5回目ぐらいの門扉。
最後のところは消火栓を右右
【保美】
東限の門扉
桜花と新幹線
生前、桜花のことは忘れられなかったようです。父が、アメリカの宇宙開発計画を描いた映画『ライトスタッフ』(83年公開)を観て、不思議に思っていたことがありました。その中に、世界で初めて音速を超えた「X-1」というロケット飛行機が登場します。X-1が空中で母機から切り離される方式が、まるで桜花だったのです。
桜花も銀河も、終戦直後、アメリカ軍に接収されていました。終戦から2年後の47年、X-1は音速を超えました。その時、操縦したチャック・イェーガーさんが、75年に退役後、80年代になってから来日し、父に会いに来てくださいました。
父はたずねました。
「映画を観て、私がした設計と同じことをアメリカ軍がしているのが不思議でした」
すると、イェーガーさんは、「桜花も銀河も、当時、世界の最高技術でした。アメリカ軍が、三木さんの技術を参考にした可能性があります。」
最近になって、桜花に採用されなかった図面があることが、ニューヨーク州立大学の西山崇准教授の調査でわかりました。それは、桜花に操縦席を緊急脱出させる装置が考えられていたというのです。父は、可能な限り、海軍に逆らってでも、命を大切にしようと考えていたのでしょうか。
新幹線は開業以来、45年以上、乗客の死亡事故はゼロ。新幹線は、現時点で、世界で一番安全な高速鉄道といえるでしょう。父は生前、世界一安全な新幹線を、とても誇りにしていました